入れ歯の寿命とは?(入れ歯を止めている歯が抜歯になったら・・)

入れ歯の寿命とは、入れ歯が快適に使える期間と考えます。入れ歯はお渡しして、調整することで体になじんできますが、長く使っていくにつれ、残っている歯が悪くなってしまい、使っている入れ歯が動くようになってしまうことがあります。せっかくなじんでいる入れ歯を新たに作るとなると、時間もコストもかかることになります。入れ歯の延命処置というのはあるのでしょうか?

入れ歯に強い力がかかって、クラスプと呼ばれる金属やプラスチックでできた入れ歯を止める部分が破損して入れ歯が不安定になることもあります。前述の通り、残っている歯が、むし歯、歯周病、破折などで、歯を抜かざるを得ない状況になると、入れ歯が不安定になります。

当院では、なじんだ入れ歯の預かり修理ということを行っております。診療室で、針金を曲げたり、人工の歯をつけたりすることもある程度は可能ですが、預かり修理することでしっかりと修理でき、また快適に入れ歯をお使いできることが多いです。

白金加金で作られた金属床義歯です。

左の写真の左から2番目の歯にトラブルが起きて、抜くことになりました。抜いた場合、診療室で簡易的な修理も可能ですが、一番左の奥歯もしっかりしていることから、預かり修理(一時的に入れ歯を預かって歯科技工所で修理)することとしました。

左から2番目(奥から2番目)の抜歯

歯を抜いて、1か月ぐらいは粘膜の治癒を待ちます。

その後、歯茎の形が落ち着いてから、預かり修理のための型取りを行いました。

入れ歯の延命処置

歯科技工所での修理は7-10日前後となります。

使用する金属や修理する範囲によっても修理代金はことなりますが、

入れ歯を新規で製作するよりは、コストもかからず、またなじんだ入れ歯をそのまま使うことができるため、大きな調整の必要もなく、継続的に使用することが可能です。

この入れ歯は、大学病院勤務時代に製作した白金加金床で、製作して何年も経過した後に当院で修理致しました。その後も経過良好です。

2023年7月時点では、当院で製作した金属床の修理事案は発生しておりませんが、他院で製作した金属床で場合によっては、預かり修理の方が良い場合もあります。お困りのことがあれば、ご相談いただければと思います。

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