50代女性 欠損した奥歯2本をチタン製のコンティース義歯で補った症例
ご相談内容
「ブリッジの土台になっていた奥歯が割れたので抜いたが、もともと1本欠損していたため、奥歯が2本ない状態になってしまった」とご相談いただきました。
カウンセリング・診断結果
拝見したところ、左下奥歯には複数の歯を連結した固定式の被せ物「ブリッジ」が装着されていましたが、ブリッジの土台としていた歯が割れ、抜歯処置を行っています。
そのためブリッジを固定することができず、もともと欠損していた歯と併せて、左下奥歯2本が欠損している状態でした。
このまま放置すると、残っている歯が傾いたり噛み合わせのバランスが崩れたりするリスクがあります。
以上のことから、欠損部を補う治療が必要だと診断しました。
行ったご提案・治療内容
診断結果をもとに、以下3つの治療を提案しました。
①チタン製のコンティース片側義歯
デンマーク発祥の取り外し可能な入れ歯です。特殊な形状をしており、欠損部を挟み込むように固定します。
メリット:金属のバネを使用しないため、見た目への影響が少ない。装着時の違和感を抑えられる。金属アレルギーが起きにくいチタン素材を使用している
デメリット:自費診療なので比較的費用がかかる。保険適用の義歯は型取りから完成まで約2週間だが、コンティース義歯は海外工程を含むため、完成まで3週間以上かかる場合がある
②両側設計義歯
欠損部の両側の歯にバネをかけて固定する、取り外し可能な入れ歯です。
メリット:複数の歯にバネをかけて固定するため、安定して使用できる
デメリット:反対側の歯にもバネをかける必要があるため、支えとなる健康な歯に負担がかかる。入れ歯を安定させるために、歯の表面をわずかに削る場合がある
③インプラント
顎の骨に人工歯根を埋め込み、その上に人工歯を装着する治療方法です。
メリット:固定式なので、天然歯のような噛み心地が期待できる
デメリット:外科処置が必要なので治療期間が長く、費用負担も大きい
噛む力が強い方の場合、片側設計の入れ歯では十分な安定性が得られないことがありますが、患者様は普段硬いものをあまり召し上がらず、歯に強い力がかかることも少ないとのことでした。
口腔内の状態や噛み合わせも併せて考慮した結果、今回は片側設計で対応可能だと判断して①のコンティース片側義歯を提案し、同意いただきました。
ただ、残っている歯を義歯の支えとして使わない分、両側設計の義歯よりも安定性に劣る旨も併せてお伝えしています。
また、チタン素材は機能面に優れていますが、金属色が気になる方も少なくありません。
患者様は、今回が初めての入れ歯治療で見た目を気にされていたため、ご本人の希望により、チタン表面に電気を流して色調を変化させる「黄色の陽極酸化加工」をオプションとして追加しました。
まず、口腔内の大まかな記録を取ったあと、入れ歯をより正確に作るための精密な型取りを行い、歯科技工所でチタン製コンティース片側義歯を製作しました。
通常の義歯は、完成前の入れ歯を口に合わせて形や噛み合わせを確認する「試適」を行いますが、多くの場合でコンティース義歯は試適を実施せず、歯科技工所で最終形態まで一気に作製されます。
完成した義歯には、黄色の陽極酸化加工を行いました。
最後に完成した義歯を装着し、痛みや違和感はないか、噛み合わせに問題がないかを確認して、治療を終了しています。
この治療のリスクについて
・着脱式のため、食後の清掃が必要です
・最初のうちは異物感があり、慣れるまで時間がかかる場合があります
・慣れるまでは、入れ歯の裏側の粘膜に傷ができる場合があります
年齢・性別 50代女性
診療種別 自由診療
治療期間の目安 約3週間
治療回数の目安 2回 (型取りから完成まで)
治療費総額の目安 約220,000円 (コンティース義歯、 黄色陽極酸化加工 )
※掲載された情報は治療の効果を保証するものではありません。